HEICO-TEC®
エクスパンションボルト
エクスパンションボルト
風力タービン、水力発電所のタービン、ガスタービン、あるいは一般的な駆動技術で使用されるギアとシャフトのカップリングボルト締結は、計画段階からすでに技術者やエンジニアに大きな課題を突きつけています。従来のリーマボルトは、カップリングの穴とボルトの隙間を埋めることによって可能な限り大きく横方向に力を伝達するために使用されてきました。
これは、隙間のない嵌め合いを前提とした接続部の構造と相反するものです。
隙間のない嵌め合いを実現するには、ボルトを冷やし嵌めして圧入するなど、時間とコストのかかる追加作業が必要になることが多々あります。入念な準備を行っても、製造公差を達成できないため、組み立て中にリーマボルトと内径が合わないことがよくあります。その場合、ボルト穴は現場で手間をかけて再加工しなければなりません。
完璧な嵌め合いを達成するためにあらゆる努力をしたにもかかわらず、ボルトを締め付ける際、ボルトは軸方向に伸ばされ、そのことにより軸部の円周は収縮します。その結果、穴の嵌め合いに隙間が生じてしまいます。通常、この現象をユーザーは知ることができず、高負荷が加わると締結部に微小な動きが生じます。わずかなずれでも、リーマボルトがボルト穴内で傾く原因となります。その結果、カップリングのフランジは極端な局部応力を受け、塑性変形を引き起こす可能性があります。このような変形が締結部の隙間を広げ、それが締結部の動きを大きくし、さらに隙間を広げるという悪循環に陥ります。
最悪の場合、締結部が完全に故障し、機械や設備に甚大な損傷を与える可能性があります。締結部の取り外しは、リーマボルトが傾いているため複雑です。リーマボルトを無理に取り外すと、カップリングフランジの内径が損傷する可能性があり、再加工が必要になります。その結果、元のリーマボルトと内径寸法が合わなくなり、再製作しなければならないという問題が生じます。
HEICO-TEC®エクスパンションボルトは、大型で回転するカップリングの締結に最適な製品ソリューションです-正確で信頼性が高く、素早く組み立てられます!
- コンポーネントの最適なアライメント
- ラジアル方向の拡張により、ボルト穴にぴったりと合う
- 高価で時間のかかるボルト穴の再加工や新しいリーマボルトの取り付けが不要
- 専門家でなくても取り扱いが簡単
- 迅速な組み立て
- 再利用可能
HEICO-TEC®エクスパンションボルトは、お客様個別の用途にカスタマイズし、お客様のご要望に的確に合わせて設計します。制約がありHEICO-TEC®テンショニングナットのコンパクトシリーズをお望みの場合も、弾性復元力のあるHEICO-TEC®リアクションナットを使用してボルトの製品寿命を最適化したい場合も、締結部を緩みから保護したい場合も、あらゆる選択肢がご用意できます。
また、防錆に関するあらゆるご不安にも対応し、環境や天候の悪影響があっても、エクスパンションボルトの耐久性と信頼性を維持できるようにしています。このようにして、お客様の部品が安全で長期間の使用に耐えることに努めています。
お客様と協力して、お客様の用途に最適なソリューションを設計します!
お客様のご要望に合わせた設計
HEICO-TEC®エクスパンションボルトは、ピン穴用、止まり穴用、貫通穴用の3種類の基本設計があります。